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イギリスに渡った直後は当て馬として使われていたが、ロクサーナの代役として種付けをした牝馬からラスとケードという優秀な競走馬が生まれたため、以後種牡馬として重用されるようになったらしい。
そのケードがマッチェムを輩出し、この血脈を後世に残すこととなる。
生誕はシリアともイエメンともいわれ、その生誕地から一般的にはアラブ種と言われているが、北アフリカやモロッコ産のバルブ種という説もある。そのため、ゴドルフィン・バルブと記した書も存在する。
生誕当初は「シャム」と呼ばれ、幼少期にチュニス(チュニジア)を経てフランスに渡ったという記録は残っているものの、それ以前の生い立ちについては定かではない。
数奇な運命をたどったことは確かなようで、エピソードもさまざま。
モロッコ皇帝からルイ14世に献上されながらも、その後、散水車を引く荷役馬の落ちぶれたという話もある。
イギリスに渡った後、エドワード・コーフのもと、当て馬として管理された。
死後、ゴドルフィン・アラビアンを主役とした『名馬・風の王』(マーゲライト・ヘンリ著)や『キング・オブ・ザ・ウィンド』(ピーター・デュッフェル著)といった小説が発刊された。
特に、『名馬・風の王』はかなり脚色されているものの、シャムとアグバ少年の流浪の日々を描く感動作で、のちに映画化されている。